住宅を設計する際に収納スペースは大きく間取りに影響します。
よく「収納をなるべく沢山欲しい!」「広いウォークインクローゼット欲しい!」という
ご要望を聞きますが、収納スペースはただ沢山あれば良い訳ではありません。
ほとんどの方は収納するスペースがあればあるだけ「モノ」が増えてしまう傾向にあります。
そのため住宅の基本的な収納スペースの割合からライフスタイルに合わせて検討する事が大切になります。
その基本的な収納スペースの目安は概ね建物全体の面積の10~15%で考えています。
4LDKの間取りであれば各部屋に畳1帖程度の収納が1ヵ所ずつと共用部分に2ヵ所のような割合です。
収納の大きさや設置場所は、まずどこの場所に何を収納するのかを検討し、
この基本的な収納スペースの面積を目安にしながら、例えば洋服が沢山あるのでウォークインクローゼットとして
衣装部屋のようにする、靴が沢山あるので玄関にシューズインクローゼットを設ける・・・
などのご要望を踏まえて収納スペースの大きさや数を調整するのが良いと思います。
「モノ」には皆さんそれぞれ思い出や思い入れがあり、なかなか捨てられないと思います。
ただその「モノ」にスペースを奪われて今実際に生活するスペースが狭く使いずらいものになってしまうのは
本末転倒です。
新しい家で新しい思い出をこれからもっともっと沢山作るために、思い出や思い入れのある「モノ」を
ある程度断捨離する事も必要ではないかと思います。