住宅の設計が終了しましたら工事着工する前に地盤調査というものを行います。
「地盤調査」とはその土地の地盤の強さを知るために行う調査の事です。
以前等ブログでも耐震等級3の構造計算を行って地震に強い建物を設計するとお話をさせて頂きましたが、いくら建物が地震に対して強くてもその建物が建つ地盤に問題があれば家が傾いてしまったり、最悪は倒壊してしまう可能性があります。
そのために必ず地盤調査を行い、その地盤が安全であるかを確かめます。
建築基準法でも建物の基礎について地盤の沈下などに対して構造耐力上安全なものとするように求められておりますので、地盤調査を行って適切な基礎設計を行う必要があります。
また新築住宅を供給する事業者には住宅のお引き渡しから10年間の瑕疵保証責任が義務付けられており、地盤の安全性を確認する必要がありますので地盤調査が必要になります。
この瑕疵保証責任は万が一施工した会社が倒産してしまった後に瑕疵が見つかった場合に備えて資力を確保するように施工会社は瑕疵担保責任保険に加入する事が法律で義務付けられています。
地盤は表面上一見しっかりとした地盤に見えたとしても、実はその下は柔らかい地盤だったという事も十分にありえます。
地盤調査を行ってその土地の地盤に問題がなければそのまま建物を建てる事ができます。
もし調査結果で軟弱な地盤だったという結果になった場合、建物は建てられません・・・という事はないのでご安心下さい。
調査結果の地盤の弱さの程度により地盤改良工事を行えば安全に建物を建てる事ができます。
地盤改良には地盤の程度によって、表層改良、柱状改良、小口径鋼管杭工法などいろいろな補強方法があります。
ただし、地盤改良工事には費用がかかります。
補強の度合いによって金額がかなり変わりますので、ご検討している土地の地域の地盤がどの程度の強さなのかをあらかじめ調べておくと良いとお思います。
「地盤 情報 地図」などで検索すると地盤調査会社が提供している各地域の地盤調査の情報を見ることができます。
地盤が強いに越したことはありませんが、お住まいの地域によって、さらにその地域の中でもそれぞれの場所によって地盤の強さは違いますので地盤調査に基づいて適切な地盤改良工事を行って安全に住宅を建てる事が大切です。